引越しの訪問見積もりを予約したものの、他社に決めた、日程が合わなくなった、家に人を入れたくなくなったなど、訪問前に取り消したくなることは珍しくありません。見積もりの予約は契約ではないため、連絡さえすれば費用をかけずにキャンセルできます。
この記事では、訪問前に予約を取り消す手順を中心に、連絡手段の選び方と例文、一括見積もりサイト経由で予約した場合の注意点をまとめます。見積もりを受けたあとに断る場面については、訪問見積もりの断り方で詳しく扱っています。
訪問見積もりのキャンセルで押さえておきたい基本
結論として、訪問見積もりの予約はいつ取り消してもキャンセル料はかかりません。見積もりはあくまで料金の提示であり、引越しの運送契約はまだ成立していないためです。
見積もり段階ではキャンセル料が発生しない
国土交通省の標準引越運送約款では、キャンセル料は契約した引越し日の前々日以降に解約した場合に発生するものとされています。訪問見積もりはその前段階なので、約款上の解約手数料の対象にはなりません。
ただし、その場で申し込みをして契約が成立したあとは話が変わります。引越し日の前々日は運賃の20%以内、前日は30%以内、当日は50%以内がキャンセル料の上限です。訪問前の取り消しとは別の話として区別しておきましょう。
連絡せずに放置しないほうがよい理由
キャンセル料がかからないからといって、連絡しないまま当日を迎えるのは避けたほうが安心です。担当者が予定どおり自宅を訪ねてくるうえ、不在であれば確認の電話が何度も入ることがあります。
一人暮らしの場合、訪問予定を取り消していないと住所を知っている担当者が玄関先まで来ることになります。来てほしくないと感じた時点で、早めに断りの連絡を入れておくのが確実です。
訪問前にキャンセルする手順と連絡手段
キャンセルの連絡は、気づいた時点ですぐに入れるのが基本です。訪問担当者は前日までにその日の回り方を組んでいることが多く、早いほど相手の負担も小さくなります。
連絡手段は日程の近さで選ぶ
電話とメールのどちらを使うかは、訪問日までの残り日数で決めると迷いません。目安は次のとおりです。
| 訪問日までの期間 | おすすめの連絡手段 | 理由 |
|---|---|---|
| 3日以上前 | メールまたは予約フォーム | 記録が残り、相手も営業時間内に処理できる |
| 前日 | 電話 | メールだと担当者に伝わる前に訪問日を迎えるおそれがある |
| 当日 | 電話(訪問時刻より前) | 担当者がすでに移動中の可能性がある |
前日以降は、メールを送っても担当者が確認する前に家を出てしまうことがあります。急ぎのときは電話を優先し、必要であれば後からメールで念押しすると確実です。
電話をかける先と伝える内容
電話は、予約確認のメールやSMSに記載されている番号にかけます。営業所の番号が分からない場合は、引越し会社の代表窓口に予約の日時と名前を伝えれば担当部署につないでもらえます。
伝える内容は次の3点で足ります。
- 予約している名前と電話番号
- 訪問見積もりの予定日時
- キャンセルしたいという意思
理由を細かく説明する必要はありません。「他社に決めた」「予定が変わった」など一言添える程度で十分です。
電話で伝える例文
電話では、最初に用件をはっきり言うと話が長引きにくくなります。そのまま使える例文を紹介します。
「◯月◯日の◯時から訪問見積もりをお願いしている◯◯です。申し訳ないのですが、今回は訪問見積もりをキャンセルさせてください。別の会社にお願いすることになりました。」
「日程を変えませんか」「オンラインで見積もりだけでも」と提案されることもあります。不要であれば「今回は見送ります」と同じ言葉を繰り返せば問題ありません。
メールで伝える例文
日程に余裕があるときはメールでも十分です。件名で用件が分かるようにしておくと、担当者の見落としを防げます。
件名 訪問見積もりキャンセルのお願い(◯月◯日 ◯◯)
◯◯引越センター ご担当者様
◯月◯日◯時に訪問見積もりを予約している◯◯と申します。 都合により、今回の訪問見積もりをキャンセルさせていただきたくご連絡しました。 ご調整いただいたところ申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
氏名 ◯◯ 電話番号 ◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯
送信後、訪問日の前日になっても返信がない場合は、念のため電話で届いているか確認しておくと安心です。
一括見積もりサイト経由で予約した場合の注意点
一括見積もりサイトから予約した場合も、キャンセルの連絡先は基本的に各引越し会社です。サイト側に取り消しボタンがあっても、それだけで各社の訪問予定が消えるとは限りません。
キャンセルは1社ずつ連絡する
一括見積もりでは複数の会社から連絡が来て、それぞれと個別に訪問日を決めていることが多いはずです。予約した会社ごとに電話かメールで取り消しを伝えましょう。
連絡漏れを防ぐには、予約した会社名と訪問日時をメモに一覧にしておくのが効果的です。取り消しを伝えた会社には印をつけていけば、どこに連絡したか分からなくなることを避けられます。
営業電話を減らしたいときの伝え方
一括見積もり経由の場合、キャンセルの連絡をしたあとも別の担当者から電話が来ることがあります。「すでに他社で契約しました。今後のご連絡は不要です」とはっきり伝えると、多くの場合はそれ以上の連絡が止まります。
まだ引越し会社を決めていない段階でも、訪問を減らしたいだけなら「今回は電話かオンラインの見積もりだけで検討します」と伝える方法があります。訪問を受けずに見積もりを出してもらえるかは会社によって異なるため、予約時の案内を確認してください。
訪問見積もりのキャンセルに関するよくある質問
キャンセルの連絡を前にして迷いやすい点を、Q&A形式でまとめます。
当日の直前にキャンセルしても大丈夫?
訪問時刻より前であれば、当日でもキャンセルして問題ありません。費用はかかりませんが、担当者がすでに移動している可能性があるため、必ず電話で連絡してください。
キャンセルではなく日程変更はできる?
多くの会社では、電話一本で訪問日時の変更に応じてもらえます。取り消すか迷っている場合は、いったん日程をずらして考える時間をつくるのも一つの方法です。
キャンセルしたあとに再依頼しても問題ない?
再度見積もりを依頼すること自体に問題はありません。ただし繁忙期は訪問の枠が埋まりやすいため、希望の日時が取れないことがあります。
まとめ
訪問見積もりの予約は契約ではないため、訪問前であればいつでも費用をかけずにキャンセルできます。3日以上前ならメール、前日や当日なら電話と、日程の近さで連絡手段を選ぶと確実に伝わります。
一括見積もりサイト経由の場合は、予約した会社ごとに個別で連絡を入れることが大切です。家に人を上げることに抵抗がある場合は、訪問なしで見積もりを出してくれる会社や、女性スタッフの対応を選べる会社を最初から候補にしておくと、キャンセルの手間そのものを減らせます。会社ごとの対応の違いは清潔スペックで比較するから確認できます。