立ち会いなしでの鍵の受け渡しは、管理会社の了承と記録を残すことが前提です
引越しの退去や入居に立ち会えない場合でも、鍵の受け渡し自体は郵送やポスト投函などで行えることがあります。ただし、方法を決めるのは借主ではなく管理会社や大家さんなので、自己判断で鍵を置いて帰るのは避けるべきです。
この記事では、旧居の鍵を返すとき、新居の鍵を受け取るときの方法を順に整理します。あわせて、一人暮らしの方が見落としやすい防犯面の注意点にも触れます。
旧居の退去で立ち会えないときの鍵の返し方
退去時の鍵の返却方法は、管理会社の指定に従うのが基本です。主な方法は郵送、室内やポストへの置き返し、管理会社の窓口への持参の3つに分かれます。
郵送で返す場合は追跡できる方法を選ぶ
郵送で返す場合は、簡易書留やレターパックプラスなど、配達状況を追跡できる方法を選ぶと安心です。普通郵便は記録が残らないため、届いていないと言われたときに証明する手段がありません。
送る前に確認しておきたいのは次の点です。
- 送付先の住所と担当者名
- 返却する鍵の本数(契約時に受け取った本数と合っているか)
- 鍵と一緒に同封する書類の有無(退去届や返金口座の連絡票など)
封筒には鍵が外から分からないよう緩衝材で包んで入れると、配送中の破損や開封の心配を減らせます。発送したら、追跡番号を管理会社にメールで伝えておくと記録として残ります。
ポスト投函や室内への置き返しは指示がある場合だけにする
管理会社によっては、玄関ポストへの投函や室内のキッチンに置いて施錠する方法を指定することがあります。この方法は手軽ですが、鍵が確実に回収されたかを自分で確認しにくい点に注意が必要です。
指示を受けた場合は、置いた場所の写真を撮り、投函した日時をメールで報告しておきましょう。口頭の指示だけで進めると、後から「鍵が見当たらない」と言われたときに困ります。
立ち会わない分、室内の状態は写真で残しておく
退去立ち会いは、部屋の傷や汚れを貸主と借主が一緒に確認し、原状回復の範囲を決めるための場です。立ち会いを省く場合は、その確認を写真で代わりに残しておくのが現実的な対策になります。
撮っておきたいのは床、壁、水回り、エアコン、窓まわりなど、傷や汚れが問題になりやすい場所です。原状回復の考え方は国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にまとまっているので、請求内容に疑問がある場合の確認先として覚えておくとよいでしょう。
新居の鍵を立ち会いなしで受け取る方法
新居の鍵は、契約手続きの完了後に不動産会社の店舗で受け取るのが一般的です。引越し当日に店舗へ寄れない場合は、別の受け取り方法を相談できることがあります。
よくある受け取り方法
受け取り方法は不動産会社や物件によって異なります。代表的なものを表にまとめました。
| 受け取り方法 | 特徴 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 店舗で受け取る | 本人確認ができ、最も確実 | 営業時間内に行く必要がある |
| 郵送で受け取る | 店舗に行く時間がなくてもよい | 引越し前の住所で受け取れる日程が必要 |
| キーボックスで受け取る | 時間を問わず現地で受け取れる | 暗証番号の管理が必要 |
どの方法でも、受け取った当日に鍵の本数と、玄関の鍵が実際に開閉できるかを確認しておくと安心です。
引越し業者の搬入より先に鍵を手元に用意する
新居の鍵が手元にないと、引越し業者が到着しても荷物を搬入できません。立ち会いなしで鍵を受け取る場合は、搬入日の前日までに手元に届くよう日程を逆算しておきましょう。
郵送での受け取りは、配達日のずれも考えて余裕を持たせるのが無難です。引越し当日に時間帯の調整が必要な場合は、引越しで時間指定ができないときの対処法もあわせて参考にしてください。
一人暮らしで気をつけたい鍵まわりの防犯対策
立ち会いなしの鍵の受け渡しは便利な一方で、鍵が人目につく場所を通る時間が生まれます。一人暮らしの方は、手軽さだけで方法を選ばないことが大切です。
鍵と住所が一緒に見える状態を作らない
鍵に部屋番号のタグを付けたまま郵送したり、ポストに投函したりするのは避けたほうが安全です。万一封筒やポストの中身が第三者の手に渡った場合、鍵と住所がそろってしまいます。
新居側のキーボックスも同様に、暗証番号をメモした紙を財布やスマホケースに入れて持ち歩かないようにしましょう。番号は受け取りが終わったら管理会社に変更を依頼できるか聞いてみるのも一つの方法です。
入居時に鍵交換の有無を確認する
新居の鍵が前の入居者から交換されているかどうかは、防犯面で確認しておきたい点です。賃貸物件では入居時の鍵交換費用が契約時の初期費用に含まれることが多く、明細を見ればある程度判断できます。
明細に記載がない場合は、不動産会社に直接聞いて確認しましょう。交換されていない場合は、自己負担になってもよいので交換を依頼するかどうか検討する価値があります。
引越し当日の作業も含めて任せられる体制を考える
立ち会いなしで鍵を受け渡すと、引越し当日は自分の目で室内を見られる時間が限られます。荷物の搬入や作業員の出入りに不安がある場合は、引越し会社選びの段階で女性スタッフ対応や作業時の配慮を確認しておくと安心につながります。
各社の清潔対策や女性スタッフ対応の記載は公式サイトによって差があります。比較するときは清潔スペックで引越し会社を比較するページも活用してください。
まとめ
立ち会いなしで鍵を受け渡すときは、方法を自分で決めず、管理会社や不動産会社に指定してもらうことが出発点です。郵送なら追跡できる方法を選び、ポスト投函なら写真と日時の記録を残しておきましょう。
新居の鍵は搬入日から逆算して受け取り、鍵交換の有無まで確認しておくと防犯面でも安心です。手続きを一つずつ記録に残しておけば、立ち会えない引越しでも後のトラブルを減らせます。